Tungsten Version 2.03をリリースしました。
変更点
- Tungstenから起動したローカルアプリのプロセス終了を監視するようにした
- アドレス検索バーでhttp://を省略してもURLとみなされるようにした
- Blinkエンジンバージョンアップ (42は見送り)
- バグ修正
※Blinkエンジンの最新版、PGO版、x64版はフォーラムを覗くと何かあるかもしれません。
Tungstenから起動したローカルアプリのプロセス終了を監視するようにした
ローカルアプリが異常終了したり、二重起動チェックなどによりすぐに終了してしまった場合、タブだけが残る場合があります。
これを防ぐために、Tungstenから起動したローカルアプリに対して終了を検知すると自動的に該当タブを閉じるようにしました。
アドレス検索バーでhttp://を省略してもURLとみなされるようにした
2.02までは、アドレス検索バーに入力する内容のうち、最初のプロトコル部分(http://など)を省略すると、
無条件で検索キーワードとみなされる仕様でした。
この場合、tungsten-start.netなどの省略形も検索キーワードと認識されるため、直接行けずに不便でした。
2.03では、URLと推測できるケースを増やしました。以前まで検索キーワードとみなされていた以下の場合において、URLと認識するようになりました。
- app.tungsten-start.net:80/skin_diy
- t.co など(※)
- 192.168.0.1 などのIPv4アドレス指定
- [fe80::1] などのIPv6アドレス指定
- web.setup/index.cgi/ など、末尾に'/'がある場合
※2012年以降から制定された新gTLDには対応していません。 理由は、使用頻度が少ないのに2000件近くも判定するのは無駄であること、 先頭にhttp://を入れる、末尾に/を入れるなどの回避策があることの2点です。
Blinkエンジンのバージョンアップ
Blinkエンジンを41.0.2272.118にバージョンアップしました。(42は安定版になったばかりなので見送り)
以前のバージョンに引き続き、以下のような独自修正を行っています。
- システムにインストールされたPPAPI Flashを認識するようにした
現時点では、システムにインストールしたPPAPI Flashが認識しないので、 レジストリを参照するように修正しました。バージョンが上がっても認識できます。 (ちなみに、本家ではChromium 42から対応しているようです) - アクティブでないブラウザウィンドウのチルトホイールイベントが正しく動作しないバグの修正
- DirectX11版のANGLEを無効化し、従来からあるDirectX9版にした(引数指定により実現)
39から、一部GPUでCanvasの描画不具合 (Canvas Perfなど) を抱えているのでまだDirectX11版を有効にしません。 - HiDPI対応を無効化
TungstenがHiDPIに対応していないので、相性問題を回避するために無効化しました。 - 不要機能の削除(Google Now、Googleアカウント同期機能、Chromiumアンインストーラー、翻訳、Chromium固有のブックマーク、履歴、ブラウザオプションの一部など)
- コンパイラ最適化オプションを一部変更
バグ修正
以下のバグを修正しました。
- Tungstenの終了時にブラウザプロセスの終了待ちが正常にできていない
- NPAPI Flashが有効な場合にvine.coの動画を再生するとBlinkエンジンがクラッシュする
※ただし、落ちるのを回避したのみ。プラグインプロセスの安定性や動画の再生は保証しません - 一部環境でエンジン切り替えをするとTungstenがクラッシュする
- その他、細かなバグ
すでにTungstenをお使いの方は、デフォルトでTungstenの起動時に通知されるようになっています。
その指示に従ってダウンロード・インストールを行ってください。
ダウンロードページからダウンロード・インストールでもOKです。